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症状別Q&A : 突発性難聴

突発性難聴になった子供の家庭での注意点はありますか?

大人も子供も一緒ですが、規則正しい生活を送ることです。特に夜更かしは突発性難聴の大敵です。十分な睡眠をとることで体は回復しようと働いてくれます。 また、ストレスを溜めない、発散することも重要な注意点となります。

子供の難聴に効くツボを教えてください。

難聴の治療に効果のあるツボは大人と変わりません。
一般的には、難聴に効果のある耳の周りのツボとして、耳門(じもん)、聴宮(ちょうきゅう)、聴会(ちょうえ)などがあります。鍼灸は患者さん一人ひとりの体質、状態に合わせて治療をおこなうため、同じツボでも刺激方法、刺激量が違ってきます。子供の場合、皮膚を刺激するだけの刺さない鍼を使用するだけで変化が出てきます。




子供の突発性難聴でも鍼で治りますか?

もちろん効果はあります。問題なのは、小さいお子さんほど、自分も親も突発性難聴になったことに気が付かないことがあり、期間がたってから健康診断などでようやく発見することです。
この場合、発症からかなり時間が経過しているため、治療効果が期待できなくなる場合もあります。どんな病気にも言えることですが、早期発見、早期治療が望ましいといえます。

子供の突発性難聴の原因はなんですか?

子供は大人以上に純粋で感受性が豊かです。そのため、席替え、クラス替え、受験、転校など、環境の変化に精神的ストレスを感じてしまい発症することがあります。
また、時々あるのがこれらがなくても聞こえに関係する血管の循環障害、運動などで急激に血圧が上がり、聞こえに関係する部分につながる細い血管が切れてしまう、または虚血状態に陥って発症するケースがあります。

子供でも突発性難聴になりますか?

最近では子供の突発性難聴も増加傾向にあります。今では働き盛りからの病気ではないので注意が必要です。
また、聴力検査やABRの検査を行い、原因がわからない難聴を総称して突発性難聴と診断されるケースもあります。発病前の状況を聞いていると、おたふく風邪を患っていた、インフルエンザにかかっていた、水疱瘡をしていたなど、特定できなくても、何かしらの原因がある場合があります。

突発性難聴になってから旅行に行っても大丈夫ですか?

旅行に行っても問題ありません。
ただ、気圧の変化が激しい飛行機、新幹線、高山などには注意が必要です。
耳がおかしいときには、ツバを飲み込んだり、事前にガムを噛むなどして対処してください。
また、長時間の移動、長期の旅行は体に負担がかかります。途中で休憩をいれる、旅行中にのんびりする時間を作るなどして余裕を持ってください。

突発性難聴になってから耳がつまっています。何か対策法はありますか?

突発性難聴の症状の一つとして耳の詰まり感が出ることはよくあります。これは、難聴の治療をする間にだんだんと良くなっていきますが、一つの原因として耳と鼻の穴をつないでいる耳管と呼ばれる部分が狭くなっていることがしばしばあります。この症状は一時的ですが、ツバを飲み込むことや、ガムを噛むことで軽減されます。
注意点として、水泳やダイビングなどでおこなう耳抜き(鼻をつまんでフンっと息をする)をすると、耳に過剰な圧がかかってしまい負担となりますのでおやめください。 普段はこの対処法をしながらしっかりと治療に専念することです。

鼓膜の中にステロイドを注射すると言われました。大丈夫でしょうか?

突発性難聴の最新の治療法として、一定期間、ステロイドを注射や服用しても効果がなかったときにおこなう場合があります。
もともと、ステロイドは副作用や体にかかる負担が大きいため、ステロイドに耐えられる体力のある患者さんにしか適応できません。
また、当院に来院する難聴患者さんで、鼓膜内のステロイド注射を経験したほぼ全員が、注射をしたことでさらに聴力が落ちてしまった患者さんです。 現在人の体質を考慮すると極力避けていただきたい治療法です。

病院で治療しながら鍼灸治療をしてもいいですか?

突発性難聴は、病院での治療と平行して鍼治療を行っても、全く問題ありません。

病院の前に直接鍼灸院へ来院される患者さんも少なくありませんが、その方の場合は数ヶ月単位で聴力検査を行い、現在の状態を患者さんに見える形で確認してもらっています。

突発性難聴の治療中にプールで水泳をやってもいいですか?

海やプールでの水泳は特に問題ありません。

ただし、注意事項が二点あります。
一点目は、水泳の後に耳の中に水を残さないこと。そして、二点目は水泳後の耳掃除の際に耳の中を強く擦りすぎないことです。

注意事項さえ守れば、難聴治療中だからといって水泳を控える理由はありません。
健康のためにも、できるだけ運動をするようにしましょう!

突発性難聴は1〜2回の治療で治りますか?

突発性難聴は、症状や程度によって人それぞれです。
発症してからの経過、症状によっては1回の治療でかなり回復する人もいらっしゃいます。

しかし、大半の人は少し時間がかかります。
治療により一時的に回復したとしても、帰宅して難聴を引き起こした元の生活環境に戻ることにより、回復した部分も少しずつ治療前の状態に戻ってしまうからです。

根本的な治療としては、その日の疲れやストレスを解消し、生活習慣を見直しながら病気の治療をしていかなければなりません。
生活習慣への依存度が高い原因の場合は治療院での治療だけでは一度に改善しきれない部分もあるため、治療に時間がかかってしまうのです。

鍼灸院での治療はどんな治療をしますか?

鍼灸院でおこなう突発性難聴の治療は、耳自体の血流改善を目的とした耳の周囲にある難聴に効果的なツボに鍼(はり)をします。
同時に、難聴になった原因を探り、その原因(生活環境など)で影響が出ている体の部分を改善する鍼をします。

例えば、夜勤が多い人は寝不足が原因で貧血気味になり、頭部や耳の周囲にうまく血流が回らないため難聴を引き起こすことがあります。
この場合は頭、全身に血液が行き渡るように血液を補う治療、ツボの選択をします。


耳の周囲のツボ:耳門、聴宮、聴会


頭部のツボ:天柱、完骨

病院でおこなう突発性難聴の治療はどんなことをしますか?

病院でおこなう突発性難聴の治療は、入院または通院してステロイド(ホルモン剤)点滴または注射を2週間ほど続けます。
同時に、メチコバールなどのビタミン剤の摂取や、血流改善薬など、そして鼓膜の奥に直接ステロイドを注射したり、高気圧酸素療法を行います。

突発性難聴と中耳炎は違いますか?

耳の構造は、耳かきなどで耳掃除ができる鼓膜までの外耳(がいじ)、鼓膜から内側の中耳(ちゅうじ)、そしてさらに奥の内耳(ないじ)があります。
中耳炎の場合、この中耳が侵されます。

突発性難聴はその奥にある内耳の病気です。
この内耳には平衡感覚を司っている三半規管と音を感知する蝸牛(かぎゅう)があるため、めまいや難聴の症状が現れます。

子供が学校の健康診断で聴力の再検査と言われました。病院で検査したほうがいいですか?

学校の健康診断では、簡単な聴力検査しかしません。そのため、簡単な検査でひっかかるということは、ほとんどが難聴の病気をお持ちの場合といえます。「1年前の健康診断では何も言われなかったのに」というケースは少なくありません。
必ず、早めに検査、治療をしましょう。また、もともと中耳炎や難聴をお持ちで、検査にひっかっかる場合でも、一度、院の状態が依然と比べて悪化していないのか確認してください。

突発性難聴と診断されましたが、聞こえないことはありません。治療は必要ですか?

突発性難聴と診断されたということは、ご本人に何かしらの症状があり、病院を受診したのだと思います。 また、病院で、突発性難聴と診断されたということは、医師からみても、それなりの症状があり、検査結果から判断したと思います。
症状が軽い場合、聞こえないとは自覚しない場合もあります。しかし、自覚症状がないからといって治療しないでいると、だんだん悪化して、自覚するほどの症状が出てくることもあります。医師、または鍼灸師が大丈夫と太鼓判を押してくれるまで治療しておきましょう。

突発性難聴はめまいが出ますか?

突発性難聴とは「ある日、突然」片方の耳が聞こえなくなる原因不明の耳の病気ですが、難聴のほかに、発症前に耳鳴りやめまいが症状として現れることもあります。
めまいが強く、なかなかめまいが治まらない難聴をメニエール病として診断されることもあります。

突発性難聴と感音難聴の違いは何ですか?

突発性難聴は、突発性難聴とは「ある日、突然」片方の耳が聞こえなくなる原因不明の耳の病気です。
一方、感音難聴とは、鼓膜や、その奥などの中耳よりさらに奥の聞こえに関係する部分(内耳)が損傷して難聴を引き起こしている病気です。
突発性難聴は、この内耳の部分が損傷を起こす病気ですので、突発性難聴は、感音難聴に分類されます。
また、感音難聴はすべてが突発性難聴ではありません。

突発性難聴と低音難聴の違いは何ですか?

突発性難聴は、ある日、突然、片方の耳が聞こえなくなる病気です。

低音難聴とは、低い音が聞こえなくなる難聴のことで、突発性難聴の中でも低音難聴に分類されるものがあります。
病院では、先生によって、突発性難聴と言ってくれたり、低音域が聞こえないために、低音難聴と言ってくれたりします。一概に、低音難聴だから突発性難聴ということはありません。例えば、中耳炎でも、低音難聴になることはあります。

めまいがひどいときは治療したほうがいいですか?

突発性難聴の症状として、めまいが現れることはよくあります。
めまいがする...そんな時は、動かないようにしてすぐご連絡ください。あわてて動いてしまうとかえってめまいがひどくなることがあります。ご連絡いただければ、ご自宅まで治療にお伺いします。
当院では、日曜日や夜中など、通常診療の時間外の場合の症状出現も想定して、24時間体制で対応しております。診察券表面に記載してある緊急連絡先までご連絡ください。

なぜ突発性難聴の治療は難しいのでしょうか?

それは、耳の中にある血液‐内耳関門という部分ではじかれてしまい、薬が病変部まで届きにくいことと、音を受容する有毛細胞という部分が、一度損傷すると再生することはないと言われているからです。 そのため、どんな薬を使用してもほとんど意味がありません。
しかし、鍼灸治療は、これに関係なく改善させることが可能となってきます。
難聴の度合いが重度であったり、発症から期間が経過しすぎると完全な回復は無理ですが、早期に鍼灸治療を始めれば見込みはあります。
その理由は、鍼灸治療をすることにより、有毛細胞など聞こえに関係する重要な器官に栄養を送っている「血管条」の働きを活性化させると考えられているからです。

突発性難聴は治りますか?

西洋医学では、発症してから4ヶ月で聴力固定、全快は約1/3と言われています。

しかし、東洋医学(鍼灸治療)では前述の聴力固定後の時期以降に来院される患者さんが大半ですが、聴力の回復、または聞こえやすさは変化する可能性は充分にあります。
前述のように、関連する肩などの血流を改善するだけでも耳の機能が正常に働き、聞こえや平衡感覚が改善するのです。

突発性難聴を調べる検査にはどのようなものがありますか?

突発性難聴の検査でまずおこなうのが聴力検査です。 この検査で、どの程度まで聞こえるのか確認します。
徒手検査として、音楽の時間にも使う、音程を合わせる音叉(おんさ)と呼ばれる道具を使用し、左右どちらの耳が悪いのか、伝音性難聴なのか、感音性難聴なのかおおまかに判断します。
最近では、検査機械が発達していることから、とりあえずヘッドホンをつけ、機会で聴力検査をします。 また、原因部分を特定するため、CTやMRIで頭の中に腫瘍や、異常がないか確認します。
そして、鼓膜の動きが正常かどうかの確認もするときもあります。
新生児から幼児までの年齢ですと、検査の結果を正確に訴えられないため、脳波をしらべるABR、ASSRなどの検査をします。
これは、睡眠薬で眠らせた状態で、客観的に脳波の変動を調べるものです。

突発性難聴を起こす病気、症状はありますか?

突発性難聴を引き起こす潜在的な病気、症状は様々です。
最も恐ろしいのが聴神経腫瘍と呼ばれる脳の腫瘍です。 次に深刻な病気、症状は糖尿病、高血圧などの生活習慣病です。
突発性難聴の治療をして改善されても、これらの病気、症状を管理できないと再発する、気が抜けないものです。
そして、意外に多いのが細菌感染、いわゆるインフルエンザやムンプス難聴で知られているおたふくかぜなどの感染性発熱をおこす病気です。
感染症は全身性疾患のため、ウイルス感染が内耳に達し、影響を及ぼすと難聴を引き起こしてしまいます。

難聴になり顔半分が麻痺(まひ)しています。これも突発性難聴ですか?

突発性難聴は、ある日突然、片方の耳が聞こえなくなる病気です。
難聴以外で、耳鳴りやめまい、反響音など耳に関係する症状は現れますが、顔の症状は現れません。
そのため、難聴と共に顔面部の麻痺(まひ)が片方に現れる場合、違う病気を考えなければならないと思います。
まず、耳鼻科等の医療機関ではCTやMRIを使用して脳の状態を確認します。
腫瘍等確認できないようでしたら、末梢性顔面神経麻痺を疑います。
末梢性顔面神経麻痺のほとんどは、Bell(ベル)麻痺、Hunt(ハント)症候群が70%を占めています。
そして、難聴と共に顔面神経麻痺が現れる疾患はHunt(ハント)症候群となります。
この疾患は、VZV(帯状疱疹ウイルス)、つまり、水疱瘡のういるすが再活性したことにより発病する疾患で、以前に水疱瘡を経験したことがある人に現れます。
この症状は、高度の難聴と同時に、高度の顔面神経麻痺も現れ、かつ、耳周囲に水疱が出来ます。
顔面神経麻痺のガイドラインによりますと、第1にステロイド投与、第2に抗ウイルス薬を使用し、ウイルスの活性と同時に、障害されている部分の炎症反応を抑えます。
入院中は難しいと思いますが、同時進行で鍼灸治療を行うと、難聴と顔面神経麻痺の症状が改善しやすくなるので、1日でも早い鍼灸治療をお勧めします。

突発性難聴になる原因は何ですか?

原因不明の病気、難聴とも言われていますが、肩こりやストレス、睡眠不足、おたふくかぜ(ムンプス)、インフルエンザ、風疹、帯状疱疹(たいじょうほうしん)などで耳に関係する器官の血流障害が起こるために発症します。

突発性難聴に遺伝性は無いとされていますが、似たような体質や性格を持つ家族が同じ環境で生活することにより家族で突発性難聴を発症することはあります。
突発性難聴は、薬が耳の中にある血液‐内耳関門という部分ではじかれてしまい、病変部まで届きにくいことと、音を受容する有毛細胞という部分が、一度損傷すると再生することはないと言われております。
そのため、どんな薬を使用してもほとんど意味がありません。

どんな症状が出ますか?

突発性難聴の症状として、ある日「突然」片方の耳が聞こえなくなる、そして、耳鳴りやめまい、自分の声が反響して聞こえる補充現象というものが現れます。

このような症状には個人差があり、難聴だけの人、めまいを伴う人など様々です。

突発性難聴とはどんな病気ですか?

突発性難聴とは「ある日、突然」片方の耳が聞こえなくなる原因不明の耳の病気です。

医学が発達した現在でも原因がはっきりせず、これと言った確実な治療法のない難病とされています。
発症するタイミングとしては朝起きたとき、または電話中などに突然聞こえなくなります。また、聞こえなくなる前に耳鳴りが気になる人もいます。
聞こえなくなってからはフラフラやグルグルといった「めまい」や、補充現象と呼ばれる自分の声が反響するような症状や聞き間違いも現れます。

急性高度難聴の概念は昭和57年に公式に認められたもので、突発性難聴を始めとする急激に発症する難聴をまとめたものである。すなわち、昭和48年に突発性難聴の診断基準ができて、概念が確立するとともに、鑑別疾患として特発性両側性感音難聴が定義され、その中から免疫異常に伴う難聴が更に独立した。一方では外リンパ瘻、ムンプス難聴が比較対象と境界確認の意味で診断基準が作られ、その差と類似点が研究対象となった。最近では低音域の難聴が主要徴候の急性低音障害型感音難聴が独立疾患として取上げられるようになってきている。現在は急性高度難聴の概念はこれらの疾患の総称となっている。
※財団法人 難病医学研究財団/難病情報センターより抜粋

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