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症状別Q&A : 頭痛

二次性頭痛はどのようなことに気を付ければいいですか

頭痛の中には、くも膜下出血や脳出血、感染症(髄膜炎など)、脳腫瘍といった脳の病気によって引き起こされる「危険な頭痛」があります。次にあげるような「いつもと違う頭痛」の場合には、すぐに救急車を呼ぶなどしてください。
・今までにない頭痛
・突然の激しい頭痛
・痛みが急に強くなる
・回を重ねるごとに痛みが徐々に強くなる
・発熱を伴う頭痛
・手足の麻痺・しびれがある
・けいれんを伴う
・意識がもうろうとなる

二次性頭痛とはどんなものですか

二次性頭痛は、くも膜下出血や脳腫瘍など命にかかわるような疾患が原因の場合のものです。緊急の処置を必要とするケースが多いため、早期の診断と対処が必要です。経験したことのない強い頭痛が突然でたり、手足の麻痺やしびれ・けいれん、激しい嘔吐、高熱などを伴う頭痛が起きたときはすぐに救急車を呼ぶなどしなければなりません。また、帯状疱疹など、ウイルス感染による頭痛の場合も注意が必要となります。

一次性頭痛の種類は

大きく、「緊張型頭痛」「片頭痛」「群発頭痛」の3つに分けられます。
緊張型頭痛と片頭痛は混在する人もいます。

一次性頭痛とはどんなものですか

慢性頭痛ともいわれるもので、特に明確な原因があるわけではないのに繰り返し起こる頭痛のことです。
いわゆる「頭痛持ち」の頭痛で、頭痛全体の約80%はこのタイプにあたります。

頭痛が出た時の対処法はありますか

患者さんの症状によって異なります。特に緊張頭痛と片頭痛は対処を間違えると痛みが強くなることもあり、注意が必要です。患部を冷やした方がいい場合も、肩回りを温めた方が楽になる場合もありますので、来院時に患者さんからお話しを聞き、お体の状態から判断して適切にアドバイスをさせていただきます。もし、頭痛が強く出ているときには、ゆっくり休んでいただき、締め付けるような頭痛のときはゆっくりストレッチをしてみてください。

頭痛研究とはどのようなものですか

当院では、筑波技術大学と連携して頭痛に悩む患者さんの治療及び研究をおこなっています。研究は緊張型頭痛に対して実施していますが、治療は頭痛全般に対応しています。
患者さんには初診時と3か月後に簡単なアンケートに答えていただくだけで、最先端の鍼灸治療を提供することは変わりません。参加していただく基準がいくつかありますので、当院にお問い合わせください。

子供が頭痛を訴えていますが、あまり薬を飲ませたくありません。子供の頭痛でも大丈夫ですか?

もちろん受けていただけます。鍼灸治療では、お子さんの出ている症状をしっかりと聞き、刺さないはり(小児鍼)を使用して治療をしていきます。小児はりは、痛みや副作用などはなく、自己免疫も高まり強い身体になっていきます。また頭痛のあるお子さんは普段からの規則正しい生活が大切になる為、生活へのアドバイスもしていきます。成人になって片頭痛に悩んでいる人は、子供のころに初発していることが多いと言われています。少しでも楽に過ごせるよう、上手く付き合っていけるように寄り添いながら治療をおこなっていきます。

子供も頭痛が出ることはありますか?

頭痛自体は子供の訴えの中でも多い症状の一つです。最近はゲームやスマホなどにより、肩がこっていたり、目が疲れていて頭痛が出るお子さんもいます。また、お父さんお母さんに片頭痛があると、遺伝的に片頭痛があらわれやすいともいわれています。とくに子供の片頭痛は、大人の片頭痛と少し違います。特徴としては、①頭痛の持続時間が短い ②両側性に痛みが出ることが多い ③腹部症状が多い、などがあげられます。発作時間が短く、発作後はケロッとしているため、中には仮病と勘違いされる場合もあります。

交通事故後に頭痛がでるようになりました。鍼灸で治療できますか?

対応できます。交通事故後に頭痛が出る場合、むち打ち(頸椎捻挫)が原因であることがほとんどです。細かい筋肉や靱帯が損傷すること、事故の衝撃で背骨のところに多くある自律神経に影響が出ることなどから、頭痛が出ることがあります。鍼灸ではマッサージでは届かない、原因となる細かな損傷部位に直接治療ができます。患者さんそれぞれに出ている症状に合わせた治療をおこなうため、むち打ち自体の治療と頭痛の治療が同時にできます。外傷の後遺症はぜひ一度ご相談ください。

妊娠中に頭痛がありますが薬が使えません。鍼はできますか

妊娠中の頭痛も鍼灸治療はおこなえます。もともと妊娠中は、ホルモンバランスの変化や血行不良、貧血などから頭痛を起こしやすく、お腹の赤ちゃんに体力を奪われるため、病気にもなりやすい時期です。当院では、婦人科領域も専門におこなっているため、妊娠中~産後まで、母子ともに安全に生活できるよう、頭痛を含めた体調管理も可能です。妊娠中逆子になっても、出産予定日になっても陣痛が来ないときでも、薬を使わず鍼灸治療で治すことを毎日の診療でおこなっています。妊娠中の身体の不調は、お気軽にご相談ください。

市販薬等を服薬しても治療は受けられますか

問題なく受けていただけます。
ただ、痛み止めの薬は鍼灸治療の作用機序と違うため、薬を使わない方が鍼灸治療の効果は高まります。

病院ではどんな治療をしますか

主に問診とCT検査やMRI検査、血液検査等をおこない、頭痛のタイプを診断します。頭痛の治療は、急性期治療と予防療法に分けられます。急性期治療は薬物療法が基本となり、頭痛のタイプ・痛みに応じてアセトアミノフェンなどの痛み止めの飲み薬が出されます。
それでも効かない場合、神経ブロック注射をおこなうこともあります。
また予防療法では、薬物療法(毎日服薬する予防薬・筋弛緩薬など)、理学療法(マイクロ波や遠赤外線、ホットパック、低周波、ストレッチなど)、また精神的ストレスも関与するため、心理療法(抗うつ剤・安定剤など)が挙げられます。

頭痛は1回の治療で良くなりますか

症状にもよりますが、多くの場合、1回の治療で変化が感じられると思います。治療前ひどくでていた頭痛が、治療後には落ち着いていることも珍しくありません。長年頭痛にお悩みの方ほど治療には時間がかかる場合があります。ただ、頭痛の原因には生活環境が大きく関わっているため、元の原因が何なのか突き詰めて治療しなければ再発することもあります。鍼灸で定期的に予防として治療することをお勧めします。

頭や顔に鍼やお灸はしますか

患者さんの症状によって頭や顔に治療をおこなうこともあります。頭や顔付近の頭維(ずい)や百会(ひゃくえ)・太陽(たいよう)などは頭痛に効果的なツボであるため、よく鍼をする場所になります。局所の治療以外にも、手足や首や肩にはり・お灸をするなど身体全体を診て頭痛治療をしていきます。鍼は髪の毛と同じくらい細いものを使用しますので安心して受けていただけますが、顔や頭にはりをするのはこわい、という方はいつでもおっしゃってください。

鍼灸院ではどんな治療をしますか

鍼灸院では、おもに一次性頭痛を対象に治療をおこないます。様々な方向から原因を探り、患者さんが訴える症状はもちろん、自律神経を整えるツボ、女性ホルモンのバランスを整えるツボなど、頭や頸肩部以外の場所にも鍼やお灸を使った治療をその日の患者さんの状態にあわせて行います。
また症状が出ていない場合にも、今後頭痛が出ないように予防としての治療を行っていきます。

群発頭痛の特徴は

群発頭痛は、1~2か月集中して毎日同じ時間に、片方に「目の奥がえぐられるような」痛みが出るのが特徴です。痛くてじっとしていられないほどの痛みで、動くと痛みが紛れます。片頭痛が女性に多いのに比べ、群発頭痛は男性に多くみられます。

片頭痛の特徴は

片頭痛は、頭の中の血管が広がり炎症を起こし、脈拍に合わせズキンズキンと鋭い痛みが間欠的に起こり、光や音に敏感になりやすくなります。疲労やストレス女性ホルモンなどが誘因となり、自律神経が乱れて起きているものと言われています。頭痛前に目の前がチカチカする(閃輝暗点)こともあり、低気圧時や運動・入浴後に症状が強くなる場合、片頭痛であることが多いです。
痛みのピークでは吐き気をともなうこともありますが、市販の痛み止めではあまり効果がないのも片頭痛の特徴といえます。

緊張型頭痛の特徴は

首や肩が強く緊張することが原因で起こり、よく「ヘルメットをかぶったような」といわれるように、後頭部を中心に頭全体が締め付けられるような鈍い痛みが持続するのが特徴です。首や肩の緊張が緩んだり、血行が良くなると楽になるため、運動・入浴後は楽になる場合が多いです。

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